「東京でマス釣り」の下書き

世界まぼろし協議会だより

2015-12-25から1日間の記事一覧

存在の耐えられない軽さ

おいらの判断はおそろしく軽い。1グラムもない重さだ。あとさきも考えない。お花畑に花が咲くのをじっと待っている。今では100キログラムの後悔を抱え込んでいる。(このくらいの重さなんか全然へっちゃら)主人公はもっと軽くて生死の壁もひょいと乗り…

魯迅の孔乙己(コンイーチー)

魯迅の孔乙己(コンイーチー)を最初に読んだのは中学校の教科書だ。以来、目標としている小説となっている。一杯の酒を求めて孔乙己が店にやってくる。ただそれだけの小説なのだが。。。そこに絶望とか不条理とかを感じるのは、人それぞれ。ぼくはただただ…

失われた時を求めて(1)――スワン家のほうへI

あなたは、いい匂いがする、というと、「それヘアスプレーだから」と私を笑う。あなたから香る匂いは、あなた自身であって、あなたがつけている何かではないょ。しっかし、いい匂いがするなぁ。 マドレーヌからはじまる匂いの記憶の旅は細部に細部に突き進む…

つげ義春: 夢と旅の世界 (とんぼの本)

ぼくが「つげ義春」と出会ったのは、友人の6畳の部屋だった。友人とはアルバイト仲間で家も近かった。その内、その友人は大学(都立大学)をやめてしまって、引っ越した。多分それ以来会っていない。今、何をやっているのかもわからない。大学に通えるなん…